レクサスIS350 初めての3Lエンジンに喜ぶ

過去に所有していたクルマを振り返ります。人生3台目のクルマはレクサスIS350でした。3年ローンを組んでの新車購入でした。あまり自覚は無かったんですが、学生時代の奨学金を除けば、生まれてはじめて大きな借金を背負ったことになりますね。

スイフトからの乗り換えです。ブランド力を求めるという視点で素直に御三家を買うという選択肢もあったのですが、当時は国産車に強く惹かれていたのと、その他諸々の理由があって、トヨタが国内展開を始めたばかりのレクサスを選びました。

レクサス IS350 AT

レクサス IS350

スイフトとはハッチバックとセダンという違いはあるものの、想定される利用用途が近い車種(スポーツカーなどではない)ということで、値段が高い分だけ全方位的にグンっとグレードアップした感じでした。

いわゆる高級車の乗り心地というものは確かにありました。トヨタとレクサスの差別化というのは難しい問題ではあったのですが、クラウンに代表されるトヨタとしての高級車への回答を、より高次元で表現しようとする意思が感じられました。(といっても、私はクラウンを運転した経験はなく、たまに乗るタクシーのゼロクラウンとの比較です。)

ベクトルはトヨタと同じだけれども、より高次元で実現していくというスタンスは今のレクサスにも通じているように思います。といっても、クラウン、レクサス共に稀に後席に座る以外の経験はないですが。

エンジン、サスペンション、静粛性は特に強く印象に残っています。サスペンションはしっかり高級車の乗り味でした。当時の自動車評論家のレビューだとサスに厳しい意見が散見されましたが、あれはあれで正しいです。所有しないと良さが出てこないサスだったのです。納車されてすぐは突き上げ感があったのですが、サスがこなれてくると非常にしなやかな乗り心地になったのです。

エンジンは御三家を買わずにレクサス購入を決心した要因の一つです。IS350が積んでいた2GR-FSEというエンジンですね。あれがなければ御三家に流れていたかもしれません。

3.5リッターの直噴V6で318PSでした。同一予算では御三家であのエンジンパワーは得られなかったのです。初めて体験する持て余すパワー感に完全にやられてしまいました。スイフトのしっかり最後まで踏み込めるエンジンも楽しかったのですが、IS350のパワーがあまりにも新鮮だったのです。これは私の傾向なんですが、小さいエンジンの次は、大きいモノを、大きいモノの次は小さいモノを選ぶように思います。それぞれ違う良さなんで、新鮮な楽しさを求めるのでしょう。

静粛性とドアを閉めた時の高級感も今までに経験したことがありませんでした。バタムとドアしめると、柔らかいレザーシートの質感と静粛性で、いわゆる高級感を感じました。

静粛性はかなりもので高速道路でも非常に静かで、気がついたらウッカリスピードが出ていたということがあるクルマでした。安定感もあって、スピードが出ていることに気づかないんですね。新幹線みたいな感じだなと思った記憶あります。 低速でも高速でも室内の空気が変わりませんでした。

総じて大満足の1台でした。私が所有した全てのクルマの助手席に妻も乗っているのですが、彼女の中ではレクサスIS350に対する印象は抜群に良いです。いまでもレクサスが1番良かったと言っています。IS350という車両のみならず、レクサスというブランドに対する信頼感は相当なものです。ちなみに、1番不評なのはアルファロメオです。1番最初に買ったアルファGTVへの印象が良くないんですね。次に買った159は5年間ノントラブルだったんですが。

さて、不満一つなかったレクサスIS350ですが、3年目の車検が迫った頃に手放すことになります。手放す予定は無かったのですが、様々な事情でアルファロメオ159SWへの乗り換えが決まったからです。妻はカンカンに怒りましたね。

IS350を下取りに出した直後に、レクサスは米国でブレーキ訴訟問題を抱えて苦難の時に突入するので、売り時としては幸運でした。リセールが良いというのは本当でかなり良い値で売却できました。

レクサスも日本国内立ち上げから時が経ち、ブランドも随分と強くなったように思います。デザインも洗練されていますし、センターコンソールまわりの内装などは格段に上質感があがったように思います。先進装備もテンコ盛りです。

今は小さめサイズのライトなスポーツカーが私の好みなので、レクサスの持ち味とは少し違うベクトルになってます。ので、今買うかと言われると、ちょっと違うかなと思うのですが、買うならやはりRCが気になりますね。街中で見かけるとかなり存在感がありますし、乗ればきっとレクサスの上質感があるでしょうから。試乗したいなと思います。