乗ると傷つくし汚れます

洗車をするたびに飛び石傷と洗っても落ちない頑固汚れが増えていきます。目立つ程ではないですけど、確実に増えていくんです。これはなかなか辛いです。

ホイールのスポーク部分になにか茶色っぽい筋が出来てました。触ると滑らかなので傷とかでは無いようなんですが、洗っても落ちません。禁じ手の爪でカリカリを繰り出しても落ちないです。悲しい。

f:id:boxsters981:20151101191420j:plain

乗る前と乗った後ではクルマの状態は確実に変化しているんだろうなと思います。気づかないかもしれないし、目に見えないかもしれないですが、劣化したり汚れたり傷ついたりしているのでしょう。何気なくキーを回して一走りするというのは、実は不可逆的な行為で、一度走ってしまったら走る前には戻れないのです。

言葉というのもそうです。一度口から出てしまった言葉はもう戻りません。昔の人は言霊という表現を使ったようですが、本当に言葉(発言)というのは取り返しがつかないものです。本人の気持ちがどうであれ、言葉は一度発せられると、発せられた言葉自身が解釈の対象になるわけで、言葉が一人歩きします。

私は深く物事を考えることができない性質です。深く物事を考えることができないので、自分が深く物事を考えられないことに気づいたのも随分歳をとってからです。気づいてからは、なるべく余計なことを言わないよう努めています。これも昔の人の言葉ですけど、やはり沈黙は金なのです。

浅い考えで発言をすると、意図せず人を傷つけることがあります。自分が馬鹿だと思われるならまだ傷は浅いのですが、予期せぬ形で特定の人やグループを攻撃していることがしばしばあります。

話しをするとき、自分の発話の一つ一つが不可逆的だということは意識しません。それでも、時々「あーやってしまった」ということがあります。洗車していて傷に気づくように。

私はそういう後悔が訪れるのは往々にしてお酒の席です。飲み過ぎて饒舌になってしまい、余計なことを言ってしまうのです。翌朝どころか帰りのタクシーで気持ちが沈みます。飛び出していった言霊に戻ってきてもらいたいですが無理ですね。