ビルの谷間

オープンカーの中からビル街を見上げるとこんな感じです。車道の中央付近から見上げるので、ビルの谷間の一番深い所にいるような感覚になります。左右どちらかに寄っている歩道から眺めるのとは、ちょっと違う感じがします。

写真の両端のビルはそれほど高くはない（せいぜい10階建て前後）ですが、クルマの中から見上げるとグッと高く大きく感じます（道の真ん中から見上げるからなのか、座っていて視点が低いからなのか。おそらくはその両方なのか。）

アメリカの大都市に何度か行ったことがあります。体が大きくて地震が少ないとなれば巨大なビルを建つのも道理で、やたらと大きなビルばかり建っていました。横断歩道などで、ふと上を見上げると、ビルの谷間にポツンといるような、映画のワンシーンの中に放り込まれたような感覚になったことがあります。

オープンカーの中からビルを見上げると、普段よりもスケールを大きく感じて、ビルの谷間にポツンといるような、そんな感覚になる時があります。それは少し孤独な感覚です。

ビルの谷間に限らず、オープンカーに乗っていると心地良い孤独を感じる瞬間があります。一人でドライブをしていれば、それはそもそも孤独なアクティビティなのですが、ドライブをしていて「ポツン」という感覚の孤独*1を感じたのはボクスターに乗り初めてからです。

オープンカーは屋根がないので、外と車内の境界が普通のクルマより曖昧です。外の喧噪がダイレクトに入ってくることで、車内に１人で居る自分ではなく、世界に１人で居る自分というのが意識されるように思います。そのへんが、私が時折感じる心地よい孤独の出所なのかなと思ったりしています。

*1:孤独というネガティブな感じですが、私は好きな感覚です。静寂とか安心とかに近いかもしれない。